「座る」時、そのイスの事を考えた事はあるだろうか?
座るという行為は、人の活動と深く関わっている。
食べる時は座る。 勉強したりデスクワークをするとき、車を運転する時も当然座る。
寛ぎたいと思ったとき、きっと深々とソファーに腰を下ろして足を投げ出したいのではないだろうか。
イームズのサイドシェル。ナウガレザー・デュエルレッグベース。一番のお気に入り。 |
考えてみると、人は起きている間、かなりの時間座っているのである。
食べるにしても働くにしても寛ぐにしても運転するにしても、イスの性能によって効率はかなり左
右される。 飲食店でも、商品の単価が低いお店というのは、基本的に硬くて背もたれが直立してい
たり、もしくは背もたれが無い。 居心地を悪くすることで客足の回転を早めて利益を上げるのだ。
逆にダイニングバーなどは個室で椅子の居心地をよくし、客を長居させることで利益を生む。
仕事の効率だってそうだ。 長時間座っていても腰が痛くならないイスであれば、かなり集中力は
高まる。
余談だがフランス車のシートは定評がある。正しい運転姿勢は前提だが非常に座り心地が良くて 疲れにくい。
シチュエーションに合わせたイス。そこが重要なわけだが、僕がイスが好きなのは機能
だけではなくてデザイン。 特にミッドセンチュリーのデザイナーたちの手がけたイスは、21世紀の
今なお、決して古さを感じさせない。
脚部を変えることができ、ロッキングチェアーに。 |
ジラルドのファブリック。 |
イームズのイスがうちには何脚かある。ハーマンミラー社の本物。 FRP製なのでグラスファイ
バーの繊維が観れる。年代までは詳しくわからないが、非常にかわいいデザインで気に入ってい
る。 現在でも映画やCMの中でよく見かけるイス。本当のデザインは時を越えて在り続ける。
なんだか大げさな話になってしまったが、このどこかオーガニックな愛嬌のあるデザインがとても好
きだ。 デザインも然ることながら、座り心地も申し分ない。尻を包み込んで程よく腰をサポートし、座
面が湾曲しているため、体重が分散される。
最近デザインの版権が切れて、リプロダクト品が非常に安く手に入る。
Jr.のお気に入り。ゆらゆらゴキゲンです。 |
巨匠たちのデザインが身近になるというのはありがたいこと。実際、ミッドセンチュリーから存在し
続けてきた状態の良い個体は、ビンテージ家具として非常に高価なものだからだ。
いつかイームズのラウンジチェアを入手したい。ささやかな夢。アームシェルも欲しい。
「イスの置き場がないやん」と正論をいう妻も、実はイームズのイスは好き。リプロダクトのイスを
ネットで2人で物色しながらあれやこれやとイス談義(笑) Jr.もロッキングチェアが気に入ってゆらゆら。
「パパ、これ気に入ってるねん。ちょうだい!」 使っていいけどまだ20年早いかな。
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返信削除茅ヶ崎のムルティプラです。
返信削除私も座り仕事なのでアーロンチェアに助けられております。