そんな 海外のクラフトマン達から良く質問されます。
「 コバはどうやってそんなに綺麗にするのか?」と^^;恐縮です。僕はまだまだ精進途中ですし、革職人としての円熟の域にはまだ10年早いときっと言われる新参者ですから。
それはさておき、
コバと言うのは革を裁断した断面のことです。ここの処理の方法、確かに僕もかなり悩みながら思考錯誤しました。 この処理の仕方で作品の差が歴然とします。単にトコノールを付けてコバ磨きでは十分な美しさにはならないですし、革の質によって同じ処理の仕方では綺麗になりません。 コバコートなどの樹脂でコーティングする方法もありますが、使ううちにひび割れてきます。 ヘリ返して縫うのが一番のような気もするのですが、革によってはまるで合成皮革との区別がつかないようにもなります。 折角革と言う自然素材を使うからには、良い革を使い、コバも丁寧に綺麗に磨くなら、作品の見栄えも向上します。
僕なりに成果を上げて来た方法を紹介します。
その後、まず水をコバに染みこませて
スリッカーで磨きます。タンニン鞣しの革なら水のみでもかなり綺麗になります(^^)。
その後にコバ処理のトコノールや、フノリなどを使用し、半乾きの所でタオルで磨き上げます。 ツヤが少ない場合は、400番から1000番のペーパーで磨きを加えてまたトコノールを塗り、を繰り返しながら磨き上げて完了です。
根気が入りますが、納得いくまで磨いて行くと良い艶がでます(^^)。
コバが綺麗にならず悩んでいる方、是非お試しくださいね。